イチ鉄子のダメダメ放浪日記。

SYSTEM-R

普通鉄軌方式で最西端。 【松浦鉄道 西九州線】

やはり端っこ大好きな旅人です。

 
旅行日:2008年09月14日

2008年9月の連休時、仕事関係の研修会にかこつけて
九州一周の旅を目論んだ私です。
佐賀での研修会を早々に離脱し、この日は松浦鉄道経由で
長崎まで移動する計画を立てました。
生憎、雨に見舞われましたが、長い列車旅では天候の移り変わりもまた
楽しいものだったりします。

そんな感じで佐賀→有田へ特急みどりで移動。
一度改札を抜けて、松浦鉄道の乗車券を購入しました。

松浦鉄道は1988年にJR九州・松浦線を転換して開業した第三セクター。
西九州線は有田から佐世保まで全長93.8km57駅
全線非電化の単線で、軌間は1067mm。
まずは有田から伊万里までMR-600形に揺られて行きました。

マックスくん。

運行形態としては有田〜伊万里間伊万里〜佐世保間に分かれており
全線を通して運転される列車はありません。
基本的には普通列車、一部快速列車が設定されています。
今回は全く快速列車にご縁がありませんでしたww

旅程を決める際に時刻表を見て感じたのですが…結構本数多いです。
全体的には毎時1〜3本程度運転されているようです。
特に佐世保側では、途中駅折り返し運転の設定もありました。

基本的にはワンマン運転で、後ろ乗り・前降り。
私が乗車した列車は全て1両編成でしたが、朝夕ラッシュ時は2〜4両で運行。
各車輌に乗務員さんが乗務し、運賃収受や安全確認を行うようです。

 

 

■微妙な角度からしか撮れなかったらしい有田駅。
■これまた懐かしい雰囲気改札口

有田というと、焼き物みかんを思い浮かべる名前です。

…何で私、ココに居るんだろう…?(´・ω・`)

不思議なモンです。行こうと思えば、知らない土地にも行ける。
聞いたことはあっても、何が有るか分からない場所にも行ける。
行く「行動力」のあるタイプの人間で良かった、と思う。

私と一緒に降車した人々は、それぞれ観光バスやタクシーに乗り
駅はあっという間に静けさを取り戻しました。
JR特急から松浦鉄道へ乗り換える人は殆ど居なかった。

乗り換え列車の発車まで少々時間があったので
駅待合室内をウロウロしたり、駅外を見て回ったりしていました。
 
■松浦鉄道の次の駅は三代橋
■MR-600形(608)
■MR-608車内には3種類の座席が設けられています
■そんな感じで伊万里到着
■線路はここで終了


有田駅から20分少々で、伊万里駅に到着。
正直この路線は予備知識も全く無い状態で乗車しに行ったので
現地に行ってから驚いたのですが…。
地図や路線図ではJRと松浦鉄道の伊万里駅は1つ(共用)なのだと
思っていたのに、別でした。

いや、正確には「別になっていた」

かつては1つの駅舎にJR筑肥線と松浦鉄道西九州線が乗り入れ
共用をしていたそうですが、2002年3月1日に新駅舎が完成し
つながっていた線路は分断されました。
同時に東駅舎=JR、西駅舎=松浦鉄道の2つに分かれました。

東西の駅舎は道路を挟んで隣接しており、エレベーターも設置。
ペデストリアンデッキで繋がっているので、往来可能となっている。
…しかし分断している道路には横断歩道が無いため
乗り換え客や交通弱者には、不評だと云う。

佐世保方面列車への乗り継ぎ時間が少々あったので、駅を見ていて
駅形態について「アレ?」と疑問に思ったのですけれど
やはり最近改修されてこのような形態になったのだなと後で納得。

高架化して駅下に道路を通すか、従来通り1つの駅を共用する方が
良いような気がするんですけど…?

左の画像でペデストリアンデッキも一見屋根有りに見えますが
確か屋根無し、幅広い通路でした.。
…当日雨だったため、ここを何往復かしたら案の定濡れましたww

■平戸口・佐世保方面へは必ず乗り換えとなります
■松浦鉄道伊万里駅(右側の建物)とペデストリアンデッキ
■JR伊万里駅にも行ってみた
■頭端式1面1線のホーム、残念ながら列車は出た後w

焼き物で全国的に有名な有田と伊万里を素通りするとは
一体何をやっているんだろう…!

と、伊万里駅内にある売店(観光案内所的な)でまた我に返ったが
とにかく余暇目一杯でどれだけ九州各地の鉄道に乗れるか
この旅の趣旨だったので、コレで良い事にしておきました。

次は佐世保方面の列車に乗り継ぎました。
こちらも1両編成のMR-100形。
松浦鉄道は私のように全線通して・ずっと乗車している旅人は
少ないように感じました。
地元の人が、いつも乗る区間を乗車しては、下車する。
乗客の入れ替わりが頻繁な印象を受けました。
■伊万里駅から乗車したのはMR-100形(124)
■やはりこの駅は外せません
■降り立った時に見えた駅の雰囲気がたまりません

沖縄都市モノレール(ゆいレール)が開通するまでは
松浦鉄道は日本最西端を走る鉄道でした。
そして、たびら平戸口駅が最西端の駅でした。
松浦鉄道も地元・平戸市も、たびら平戸口駅について

普通鉄軌間方式で全国の各駅と
レールで繋がっているものでは日本最西端


…と公式見解を提示し、現在も最西端を名乗っています。
個人的にはそれで良いんじゃないかなと思っています。
やはり沖縄は他の島と線路を繋げようが無いですし…。
北は稚内から、南は枕崎まで、レールで繋がっていると考えると
凄いことなのだと思うのですよ!
 
■9時から18時までは駅員さんがいらっしゃいます
■たびら平戸口駅左手に鉄道遺産を屋外保存
■既に薄暗くなってる…たびら平戸口駅
■駅右手には石碑と看板が
■日本最古の貿易港・平戸の最寄駅でもあります

流石に平戸等まで訪問している時間はありませんでしたので
駅営業時間ギリギリまで、鉄道資料館を見学して
たびら平戸口駅訪問記念に入場券も購入しました。

駅舎内に設けられた鉄道資料館には、所狭しと鉄道模型や
旧国鉄松浦線・松浦鉄道の列車等の写真
時刻表やサボ等が展示されていました。

そして列車が発着する頃になると、どこからか人々が駅に現れ
列車に乗り込んだり、降車した人を出迎えたり。
そんな心温まる雰囲気のある、良い駅だと感じました。
■西田平・田平平戸口・中田平、で「平」何個?  
■松浦鉄道西九州線の歩み
■サボ類に貴重な写真達
■じっくり見ていると、時間が足りなくなりそうです
■実際に使用していた貴重な品々
■こう云った駅名版も少なくなりました
■これが現役で活躍している路線は少ないです

当日は生憎の雨空、日が暮れるのも予想より早くて
写真も薄暗い状態となって残念です…。
ところで改札口が思い切りオープンで、これで大丈夫なのか?と
余計な心配をしてました。
夜の無人時間帯もこのままなの?

たびら平戸口駅にはKioskも存在しますが(右画像の右外に位置)
日中のみの営業かつ不定休だそうで…。
当然?訪問時は開いていませんでした。残念!
松浦鉄道ではお土産や食料品を入手するチャンスが無いかも。

更には車内にトイレもありませんでした(笑)
MR-500形(レトロン号)以外の車輌には設置されていないので
乗車前にトイレは済ませておきましょう〜。
 
■駅窓口営業時間終了のお知らせ(涙)
■伊万里方向を望む
■佐世保方向を望む

旅をしていると、結構駅周辺で猫に出会います。
近寄ってゴロゴロと甘えてくれるのは稀少ですけど(食べ物目当て?)
遠巻きに警戒されている所を見るのも、楽しいです。

最近は猫や犬を「駅長」として、利用客を増やそうと云う路線も
何ヶ所かありますね。
それらに全く興味が無いという訳ではありませんが、
押し寄せる中の一人になるのも…と遠慮してしまいます。
…とか言いつつも、その路線に行ったら
きっとちゃっかり、その駅で途中下車するんだろうなぁ(笑)

いずれにせよ、ローカル線が盛り上がる一助になるのなら
可愛くしっかり者の駅長さん達に頑張って欲しいとも思います。
■駅猫に癒しを求めたりする…  
■MR-100形(122)
■たびら平戸口駅で折り返し運用の列車でした
■途中駅で見つけた、素敵なポスター
■多分清峰高校前駅の片隅に落ちていた旧駅名標…

たびら平戸口駅を出る時点で既に相当暗くなっており
佐世保駅へ到達するカナリ前には真っ暗。
佐世保市内の車窓が素晴らしいと聞いておりましたので
それらに全然お目に掛かれず、非常に残念無念 orz
いつかは天候を含めてリベンジしたい路線でもあります。

さて佐世保駅はJR佐世保線との接続駅。
JRについては島式3面6線、松浦鐵道については頭端式1面2線。
現在は試験的に松浦鉄道側からJR線への乗り入れを行っていますが
私の訪れた2008年9月時点では乗り入れ運行はゼロでした。
直接乗り入れする列車があると云うのは、地元民にとっては便利。

だけど同じ駅舎・移動が容易なホームの形態であるだけ
線路も駅舎も離れた伊万里駅に比べたら、マシですね…。
■そんな感じで佐世保到着(真っ暗)  
■佐世保駅駅名標
■松浦鉄道のレール終端です
■駅付近を徘徊して辿り着いたお店
■佐世保駅前は結構若者が多かった


既に佐世保駅の売店では駅弁入手出来ず。
この後長崎まで移動する予定でしたので、何か食べておかないと!と
駅周辺を見回して見つけた「長崎ちゃんぽん」の看板(笑)
翌朝も朝一番から乗り潰しに出掛ける予定=長崎素通り。
ここで何か記念に食べておかないと!と時間が無いにも関わらず
長崎ちゃんぽんを注文しました。

…猫舌なのに、頑張って食べて列車に間に合ったヨ!
勿論とても美味しかったヨ!


翌日、口内が火傷で爛れたのも、良い思い出です…。

■久々にお店に座って食べた食事…(苦笑) 【長文にお付き合い下さり、ありがとうございました!】
 
   
 
※記載されている情報は2009年12月現在のものです
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