イチ鉄子のダメダメ放浪日記。

SYSTEM-R

1駅だけの盲腸線。 【山陽本線和田岬支線】

短くても、見所満載。

 
旅行日:2011年09月18日

2011年は中国地方や関西方面を重点的に攻めるぞ〜!と張り切っていたのに
連休の具合やその他の予定の都合で、なかなか思うようには訪問出来ていません。

しかしそんな状況下、突発的に久々に寝台列車に乗りたくなりまして(笑)
思い立ってすぐに、寝台特急日本海のA寝台を確保。
結果、関西滞在時間約1日と云う強行スケジュールでやって来た関西圏の旅。
その最大の目的路線は、この兵庫駅から出ている、この路線でありました。

山陽本線の支線、通称・和田岬線
何故そんなに意気込んで来たのかと言えば…(゜ω゜)

和田岬線は「通勤客の足」に特化している路線であり
平日17往復土曜12往復が設定されているにもかかわらず
休日になると朝夕各1往復のみの運行…乗り鉄泣かせな路線なのです。

兵庫駅、山陽本線の駅名標。

朝は兵庫07:18→07:21和田岬07:27→07:31兵庫。
夕は兵庫17:15→17:18和田岬17:26→17:30兵庫。
全長2.7km、所要時間はわずか3分

この路線に乗ることを最優先に、当日のスケジュールを検討したのでしたw

夕方の便に乗れなかったら、翌朝の便に乗りに来なければならない。
もし寝坊したら、また改めて和田岬線の為に関西を訪れなければならない。

この日は大阪市内に宿泊先を確保していたため
万が一のトラブル発生時の対策として、翌朝の宿からの接続を確認。

…始発に乗っても、ギリギリですよ… orz

最悪、予約をキャンセルして、神戸周辺に宿泊するか?とまで思っていました(笑)

 

 

■和田岬支線はどこ?※カーソルONで別画像↑
■和田岬線はお乗り換えです
■現在の駅舎は昭和6年に建設されたもの
■和田岬線用中間改札…なのだけれど… ※カーソルONで別画像↑

兵庫駅の味わい深い駅舎を堪能したくて、16時過ぎには兵庫駅に到着。
早速和田岬線のホームをチェックしようと向かったら…。

…ホームに、入れないんですね…orz

仕方が無いので、改札が開くまでの時間、兵庫駅を徘徊して堪能しました。
何だか昭和レトロな雰囲気と重厚感が同居していて、素敵でした!

そして驚くべき事に、現在は地下(神戸高速鉄道線)を走行している
山陽電鉄が、かつては兵庫駅北口側駅前の道路上を走っていたとか(併用軌道)。
他にも兵庫駅周辺には、路線・駅廃止により生じた微妙な敷地や
計画倒れによりそのままにされている箇所等…気になる場所が多過ぎです。

いいなぁ、兵庫駅!(´ω`*)
 
■日中7〜9時間ほど空白ですが何か?
■左上にのびて∩字にカーブを描いているのが和田岬線
■17時頃に改札は開くようです
■車掌さんと運転士さんしか、いらっしゃいませんでしたw
■103系(6両編成)がピストン輸送しているそうです
■専用列車です(時折207系が代走)
■兵庫駅・和田岬線駅名標

休日夕刻の下り列車。
それほど同業者も居なくて、6両編成には申し訳ない位の人数が乗車。
だけど、朝は逆に和田岬駅周辺の工場等に出勤する人々で満員になるという。

電化されて103系が入る前(1990〜2001年)は、キハ35形が使われていました。
更にその前(〜1990年)には、両側にディーゼル機関車をつないだ
客車列車が走っていたそうです。

ちなみにその客車列車時代の映像は、YouTubeで観る事が出来ますよ〜!
 (リンク先は勿論私ではなく他の方が撮影していた貴重な映像です)

兵庫駅の少し先にある川崎重工業から、車両が出荷される時
専用線から和田岬線に入ってこの兵庫駅で折り返し
神戸貨物ターミナル駅へと甲種輸送されるそうです。

その様子をこの和田岬線用ホームで眺められたら幸せ!(≧ω≦)♪

…ですが、前述した通り、列車の走行しない日中の時間帯は改札が封鎖され
ホームに立ち入る事が出来なくなっています。

もし日中もホームに立ち入る事が出来たなら、甲種輸送狙いの撮り鉄や
見物人によって、運行に支障をきたすかも知れないから、仕方が無い…。
■都会のローカル線  
■あっと言う間に終点です
■以前はもう少し先まで線路が伸びていました

他に同業者も乗客も少なかったのを良い事に
前面展望動画を撮影していたため、途中の画像は一切ありませんwww

もっと時間を作って、沿線徒歩で歩いてみたかったなぁと思いました。
やはり再度和田岬線を訪問すべきなのか…(笑)

途中、川崎重工業への専用線分岐に萌え
かつて兵庫臨港線が分岐していたと推測される位置を探し
兵庫運河を越える際に通過する和田旋回橋にときめき
戦後すぐに休止、1962年に正式に廃止となった鐘紡前駅の痕跡を探し…。

たった3分、2.7kmの距離なのに、気になる箇所が沢山有り過ぎ!
やはり再度和田岬線を訪問すべきなのか…(二度目)
■和田岬駅ホームには複数の出入口があります  
■最終列車が発車した後の和田岬駅
■バス停?

和田岬駅へ到着したら、折り返しの列車で兵庫駅へ戻るか〜とも考えていました。
しかし想像以上に折り返し列車を待っていた人々がいらっしゃったので
乗り潰しも兼ねて神戸市営地下鉄海岸線を利用して三宮へ移動することとし
折り返し列車の発車を見送りました。

以前はこの和田岬駅にも味のある木造平屋建ての駅舎があったそうですが
2009年8月に解体されたそうで…今では道路なのかホームなのかと云う駅に(苦笑)
道路から簡単にアクセス出来る。…まぁ、バリアフリー?

駅舎のあった位置に、現在はコンビニが建っています。
そして何故かそのコンビニの壁面に、和田岬線の歴史を記した金属板が。
まだ神戸市電が走っていた頃、JR和田岬線と立体交差していたという部分に
凄く興味を持ってしまいました。
日本一の路面電車と謳われた、神戸市電。見てみたかったなぁ〜。
 
■駅舎?と思ったらコンビニだった
■コンビニ壁面に何故か和田岬線についての資料が
■資料アップ左側
■資料アップ中央
■資料アップ右側


地元からの申し出により、廃線も取り沙汰されていると云う和田岬線。
確かに元々は鉄道敷設の為の資材輸送用に建設された路線で
貨物の取り扱いも無くなった今では、その存在意義を示すのは難しいかも知れない。
沿線の工場等に勤務する乗客の利用数も何割か減少しているようだ。

だけど、神戸市営地下鉄海岸線も利用してみて思うのは
「地下鉄って面倒臭いな」と云うこと。窓の外も真っ暗で、面白味が無い。
乗るまでに何階分かの階段を上り下りしなければならない。
まして事業者も違う路線であれば、尚更面倒臭さは増す事が多い。

兵庫運河を整備して、和田岬線を廃線にして散策路を…という話らしいが
近くには公園や競技場もあるけれど、誰が何を目的に散策するのかも疑問。
私も確かに沿線を歩いてみたいと書きましたが、それは和田岬線あっての話。
今後もこの路線の動向に、注目して行きたいと思います。

 
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<長文&駄文にお付き合い下さり、ありがとうございました!>
 
※記載されている情報は2011年10月現在のものです
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